登米支部「とよま伝統芸能伝承会について」


 私の住んでいる登米市登米町には、1675(延宝3)年から始まったと伝えられている「登米秋まつり」があり、毎年9月の第3土・日曜日に行われておりましたが、令和2年から4年までの3年間は、新型コロナ感染防止策のため中止せざるを得ませんでした。

 この秋祭りは、鎮守の祭礼の御神幸に供奉して町内を練り歩く 「山車屋台(10台)」と「登米能(薪能)」が中心となっており、どちらも県の指定無形民俗文化財に指定されております。これらの他にも奉納神楽大会やとよま囃子おどりパレードなど盛沢山の催物が行われ人口4,400人ほどの小さな町が年に一度の輝きを放ち、町民の郷土愛と誇りを育むまつりともなっております。このような秋まつりが3年間も中止になったことは、これまでの長い歴史の中ではなかったことで、町民の方々の楽しみや喜びそして笑顔が消えてしまい、さらには、とよまの伝統芸能の永続的な伝承ができなくなる危機にもつながりかねないことが懸念されるため、今回登米公民館(とよまコミュニティ運営協議会)・登米市教育委員会・各伝統芸能団体などの共催により「とよま伝統芸能伝承会」が森舞台で11月3日・13日の2日間にわたり開催されました。

 当日は、地元の登米小・中学校生にも練習時から参加をいただき、とよまの伝統文化の学習と保存会員とのコラボ演奏の場を体験することによる後継者育成を図りました。

 さらにゲスト出演として「函南登米会」の方々18人が静岡県から急遽駆けつけていただき、とよま囃子やとよま盆踊り唄なども演奏していただき大いに盛り上げていただきました。

  今年こそは4年ぶりとなる「登米秋まつり」を町民一丸となって開催するんだという熱意と強い絆を感じられ、9月の第3土・日曜日が楽しみになりました。