雑記帳第46回「あなたも詐欺師に狙われている、特殊詐欺等にご用心」


 昨年末仙台市の70代女性が警察官を装う特殊詐欺で現金と金塊2.1億円をだまし取られたとの報道があり被害額の大きさに驚いた。自分のところにも怪しいメールが毎日何件も届く。最初の頃は迷惑メールの処理をして受信を拒否していたが相手もさるものメールアドレスを変えて送信するため迷惑メールに設定しても効果がない。今は来るに任せている。受信するメールのほとんどがフィッシング詐欺といわれるもので、有名企業になりすまし偽サイトへ誘導してIDやパスワード、暗証番号、クレジットカード番号などの重要な個人情報をだまし取る手口である。その具体例を紹介したい。


 「〇〇銀行 お客様の口座利用制限についてのご案内;犯罪収益移転防止法に基づき取引内容の確認をお願いします。確認が完了しない場合アカウントに対して一時的な利用制限を行っています。制限解除のため下記により必要な情報を確認してください。」、「〇△証券 不正アクセス対策補償手続きのお願い:第三者による不正アクセスの可能性が確認されました。弊社の責任において損失補償申請の手続きをご案内申し上げます。下記によりログインして本人確認を行ってください。」、このほか、「セキュリティシステムの強化のため改めて本人確認が必要」、「配当金を取引口座に入金したので詳細についてはログイン後の画面で確認してほしい」、「ポイントを進呈するので本人による受領確認手続きが必要」などと巧みに偽サイトに誘導する手口は多彩である。


 取引のない金融機関、証券会社、大手通販企業などからのメールであれば素人でも怪しいと感じるだろうが、取引等のある人なら「何だろう」と思ってログインする人もいるのだろう。特殊詐欺の類型には、オレオレ詐欺、預貯金詐欺、架空請求詐欺、還付金等詐欺、交際あっせん詐欺、パソコンのサポート詐欺、フィッシング詐欺メールなどがあるが詐欺師はあの手この手で触手をのばしてくる。


 警察庁の統計によれば令和6年(2024年)の特殊詐欺被害額は約719億円で前年比266億円の増。認知件数は21,043件で前年比2,005件の増となっている。高齢者(65歳以上)の認知件数は13,738件で法人被害を除いた総認知件数に占める割合は65.4%となっている。高齢者は要注意である。


 また特殊詐欺とは別に、SNS型投資詐欺・SNSロマンス詐欺が急増しており、令和6年の被害額は約1,272億円で前年比817億円の増、認知件数は10,237件で前年比6,391件の増と被害額、件数ともに著しく増加している。


 詐欺師は年々巧妙化した新しい手口で騙しにかかる。うますぎる話やお金の話が出たらまずは詐欺かもしれないと疑うくらいの心構えで十分に注意する必要がある。

副会長 千葉 裕一