塩竈支部「直会横丁(酒飲みの大義名分)」


 日本全国酒飲み音頭という歌がある。「1月は正月で酒が飲める、2月は節分で・・・ひな祭り、花見、運動会、台風等と年間をとおして飲む理由が続き、最後には「何もないけど酒が飲める」とか「どさくさで酒が飲める」という歌詞まであったこと記憶している。
 酒飲みは何かしら理由をつけて飲酒を正当化しようとする癖がある。
 そのような方にピッタリの場所を紹介します。
 この春、仙石線本塩釜駅から徒歩5分ほどのところにこぎれいな一角を発見。入口には「直会横丁」の看板。黒を基調とした落ち着いた横丁で、東日本大震災の津波で被災した地区を「門前町のイメージで街並み形成、塩竈の食文化の発信などお客様をおもてなしの心で迎える横丁」とのコンセプトで整備したとのこと。
 直会(なおらい)とは、広辞苑によれば、「斎(いみ=忌)を直って平常に帰る」「神事が終わって後、神酒、神饌をおろしていただく酒宴」とある。「なおらい」の語源は通説では「直り合い」とされ、祭祀のため行った斎戒を解き、平常に直る(復る)とされている。
 神事終了後の宴会(打ち上げ)は、神様と人間が共飲・共食することで斎(忌)や斎戒を解き、平常の生活に戻るための大事な儀式なのである。
 横丁は現在、寿司屋が2軒、カフェ、ホルモン屋がそれぞれ1軒と発展途上ですが、お勧めは安くて旨いボリュームたっぷりのホルモン屋です。ぜひ塩竈直会横丁にお出かけ下さい。

千葉 裕一