雑記帳第7回「定年後の生き方」


 勾当台クラブの会員の皆様に向けて、今さらこんなタイトルで駄文を書いても、殆ど興味を持たれないかもしれません。とはいえ、年度末に当たるこの時期、定年で新たに勾当台クラブの会員たる資格を持つことになる方も大勢おられるので、まあ私のほんのつぶやきといった感じで読んでいただければ幸いです。

 今は公務員の定年退職も当たり前になりましたが、昭和48年に私が入庁したときは、そもそも定年制度がありませんでした。それが昭和59年度末から60歳定年制が施行され、いわゆる「第二の職場」に行かれる一部の方を除いて、多くの方が60歳で自由人となり、このクラブの会員数も右肩上がりでした。ところが、平成13年度から退職共済年金の支給開始年齢が徐々に繰り下がり、初めは定額部分のみでしたが、数年前からは残りの報酬比例部分についても漸次繰り下がり、3年後の退職者からは65歳まで一切の年金が支給されなくなります。そうなると当然ながらその歳までは働くようになり、県においても再任用で仕事を継続する方が一般的になっています。

 そういった経済的事情はあるにせよ、今や世界に冠たる長寿社会(換言すれば超高齢社会)日本ですから、健康なうちは大いに働くことが本人にとっても社会にとっても有益であることは間違いありません。ここでいう「働く」とは、もちろん労働して対価を得ることを含みますが、それに限らず、他者との交流の中でなんらかの社会的な役割を果たすことを意味しています。その一つとしてボランティア活動があります。それぞれの興味関心のある分野で、無償或いは低額有償でなにか人々の役に立つことをしようとするものです。当クラブとしましても、そんな志を持たれる方への情報提供の一助になればとの思いから、このたびこのホームページのリンク先にボランティア関係機関を取り上げました。また、既存のボランティア活動にかかわるにとどまらず、自ら新たなボランティアグループを立ち上げたいと考える方もおられるかもしれません。実は私も退職後、あるNPO法人の設立にかかわりました。今はその活動から退きましたが、その法人自体は現在も活発に事業を続けており、私としてもうれしく思っています。

 皆様ご承知のように、NPO法人の設立に関しては所轄庁の認証が必要になるのですが、たまたま私は行政書士の資格を持っておりますので、もし会員の方からご依頼があれば、行政手続きについてはお手伝いさせていただきたいと思います。ボランティアに関することですから、もちろん私も無料でやります。ぜひお気軽にご相談ください。

会長 小林 伸一 記