雑記帳第27回「 節目の年 」


 早いもので今年も残すところあとひと月となりました。皆様にとってどんな一年だったでしょうか。

 宮城県は今年、生誕150年の節目の年でした。明治5(1872)年、旧仙台藩を中心とした仙台県を改称する形で生まれました。県ではこの一年、歴史や伝統・文化を学びながら、郷土への愛着をさらに深め、地域の魅力の再発見と発信を進めていくきっかけの年にするべく、様々なイベントや取り組みが行われてきました。11月1日には、この節目を祝い、県勢のさらなる飛躍を誓う記念式典が盛大に開催されました。

 また今年は、宮城県町村会が創立100周年の節目の年で、8月24日に記念式典があり、縁があって私も参列する機会がありました。さらに、鉄道開業150周年、沖縄本土復帰50周年、日中国交正常化50周年も今年の象徴的なニュースでした。

 そもそも「節目」の語源は「竹の節」とされており、竹は節があるからこそ大きく成長することから、大事な場合や区切りの場面で「節目」が使用されることになったということです。

 節目の年と言えば思い出されるのは、宮城県制百年の年のことです。私が宮城県庁に入庁2年目の、ちょうど50年前、昭和47(1972)年で、当時の皇太子ご夫妻(現在の上皇上皇后両陛下)のご臨席をいただき、10月に県民会館で記念式典が行われました。その際県庁に立ち寄られ、旧県庁本庁舎2階バルコニーから県民に手を振るお姿が今でも鮮明に浮かんできます。また、記念事業として,N響の演奏会や松竹歌舞伎の公演等もあり、ピアニストの中村紘子さんからサイン色紙をいただき感激したことも覚えています。

 さて、誕生して100年、150年、そして200年へ。これから50年後の宮城県は、どのような姿になっているのでしょうか。

副会長 加藤 秀郎 記